『大西巨人 闘争する秘密』が「思想運動」で
フランス文学の俊英・石橋正孝さんの『大西巨人 闘争する秘密』が、「思想運動」5月15日号書評欄に取り上げられています。
ご紹介いただいたのは、大西巨人・鎌田哲哉『未完結の問い』(作品社)にも参加している、大西巨人研究者の山口直孝さん。
〈大西巨人に対する注目は年々高まり、篤実な批評も増えているが、充分ではない。大西の考察に集中した著作の出現は、事件であり、議論を新たな段階に引き上げる役割が期待される。〉
とし、著者のとりあげる「秘密」とは何か、を論じています。「秘密」とは、〈まず社会を成り立たせる暗黙の了解〉を示し、また〈俗情に浸食されない、裸形の個〉を表す言葉であり、大西作品は2つの「秘密」の闘いであり、輪郭を鮮明にする実験の記録と言えるだろう、と本書の切り口を評していただきました。
今年1月下旬の刊行以来、静かに売れている本書は、装幀家清岡秀哉さんの自信作でもあります。(東辻)
2010年5月20日木曜日